マザーズタッチ / ブログトップ / パリ展あれこれ。 / 【パリ展報告6】自分のお金で買いたいの。ドラマその3

こんにちは。
マザーズタッチ店主のサハラです。

パリ現地から生報告しきれなかった数々のドラマ、
その1その2に続き本日はその3をお届けします。


それは展覧会最終日のことでした。
小学校2〜3年生でしょうか。
女の子がなにやら小銭入れをゴソゴソしています。

どうやら折り紙アートの
鶴の箸袋を買おうとしているようです。
この価格は2膳セットで3ユーロなのですが。

 
どのくらいの時間を有したでしょうか?
1セント、2セント、5セント、10セント、20セントを
間違いのないように何度も何度もくり返し数えています。

途中、通りかかった他のお客さまが、
「マドモアゼル、わたしがプレゼントしてあげるわよ」
(おばちゃんが買ってあげるわよ〜♪といったニュアンス)
そう声をかけたのですが彼女は首をふり、
頑なに小銭を数えました、くり返し何度も。


無事に数え終わり、鶴の箸袋を手にした少女。
 
写真撮らせてくれる?
その袋を作った人に
あなたが買ったことを伝えたいの。

うん、いいわよ。
少し照れつつも、誇らしげな顔を見せてくれました。



彼女が何度も数えた3ユーロ分の小銭。
パン屋さんやスーパーへのお使いなどで貯めたのかな?


 

間違いなく3ユーロぴったりありました。
この翌日が父の日だったこともあり、
パパへのギフトだったのかなぁ。
そんなことを想像したりも。

 

帰国後、鶴の箸袋のつくり手であるAkaneさんに
その旨をお伝えしたところとても喜んでもらえました。
うんうん、わたしもとても嬉しかったです。


 
Kawaiiだけじゃない。
日本の心、アップサイクル的手しごと展。
 
誰からも頼まれておらず、
どこからも選ばれてもいない。
まことに僭越ながら勝手に日本代表になって、
メイドインジャパンの素晴らしさを伝えたい。

ずっと描いていたその思いが、
今回の展覧会の原動力となりました。

出展作品のそのすべてが
「アップサイクル」のテーマのもと、
日本人が古来より引き継いできた「もったいない精神」と、
いまや世界共通語となった日本の新文化「Kawaii
」を融合させ、
それぞれが大量生産では実現できない「用と美」を展開します。

どうぞ、直にお手に取って触れていただき、
ごゆっくりご覧いただければ幸いです。
今回のパリ展は自腹で行ないました。

「えっ?! 助成金とかどこからも出てないの?」
「はい、誰からも頼まれていませんし、
 どこからも選ばれていませんし。」

「クラウドファンディングとか考えなかったの?」
「えぇ、自分のやりたいことをやるために、
  人から出資してもらうのはなんか違うと思うので」

金ならある。
と書くと語弊がありますが、
ときどき、わたしはこの言葉を使います。


鶴の箸袋を買った少女が
何度もくり返し小銭を数えたように、
わたしもパリ展までの準備期間に
何度もくり返し自分に問いました。

それは本気でやりたいことか。
やることで相手に喜んでもらえるか。
そして次に繋がるバリューはあるか。

出発前はひとつだけだった「はい」が
いまではすべてが「はい」になりました。

あらためて、今回のパリ展に関わってくれた
全てのみなさんに感謝します。
ほんとうにありがとうございました。


続く。

★↓バリ展報告まだまだ続きます↓★
パリ展1日目、現地より生報告。本日のドラマその1。
パリ展2日目、現地より生報告。本日のドラマその2。
【パリ展報告1】無事に終わりました、ありがとうございました。
【パリ展報告2】関わってくれた全てのみなさんにありがとう。
【パリ展報告3】展覧会前日/搬入とディスプレイ作業
【パリ展報告4】ディスプレイのこと、あれこれ。
【パリ展報告5】隊長としての最も大切な任務とは。
【パリ展報告6】自分のお金で買いたいの。ドラマその3 (このページです)
【パリ展報告7】ATMでお金おろしてきますね。ドラマその4
【パリ展報告8】ピアニストのムッシュ。ドラマその5
【パリ展報告9】心に届いたハッピー文字。ドラマその6
【パリ展報告10】パリのなでしこたち。ドラマその7
【パリ展報告11】動くと、動く。パリのドラマまとめ

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